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痴漢電車

第10章 彼女の為



尚輝「俺の事、見直した?」

千佳「うんっ」

尚輝「俺、千佳の為に頑張ったからさ、
だから…」

千佳「なに…」

尚輝「そのご褒美にキスしてよ」

千佳「は、何言って…」

尚輝「…」

千佳「あ、っ…」


強く腕を引かれグッと距離を詰められた 肩と肩、肌が触れ合うほどに
近い距離で本当に…


千佳「…本気、なの…」

尚輝「本気、恋人なんだからこれくらい
いいだろう?減るもんじゃないし」

千佳「…でも」

尚輝「ほらっ、千佳」

千佳「…」


もちろん断る事だって出来た

だけど自分の為に頑張ってくれた尚輝
キスくらい簡単な事だった
これくらい…


千佳「…じゃあ…目瞑って…」

尚輝「はい」

千佳「…よしっ!!」

尚輝「…(笑)」


これも人助けだと自分自身に言い聞かせ
千佳は覚悟を決め尚輝の唇に
自らの唇を重ねた
そっと…


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