痴漢電車
第12章 心の乱れ
千佳「…!?」
♪~(携帯の着信音)
家に帰り着替えをしてると携帯が鳴った
画面には恭子の名前が表示され
少し迷ってしまった
千佳「…っ」
気まずかったが喧嘩したわけじゃないし
このまま無視するわけにいかず
千佳は電話に出た
千佳「…もしもし…」
恭子『今どこ』
千佳「えっ、今家だけど…」
恭子『何回も電話したのに、出ないから
心配したよ』
千佳「ごめん、何か用事だった?」
恭子『…』
千佳「恭子?」
恭子『どうして、どうして話してくれな
かったの』
千佳「なに、何の事…」
恭子『とぼけたって無駄だよ、私は全部
知ってるんだから』
千佳「…」
亘との事がバレたのか
それともカマをかけてるだけか
余計な事を口走らないよう様子を伺って
いると恭子が確信に迫る事を
話し出した
恭子『町田君から聞いたの…』
千佳「…っ」