痴漢電車
第14章 妊娠疑惑
芳恵が妊娠した事
その内、亘は話してくれるはず
だけど三日が経過しても話してはくれず
何事もなかったように
接していた
亘「おはよう」
千佳「…おはようございます…」
亘「?」
千佳「…」
聞きたいけど聞けない
亘に重い女と思われたくないし
現状、聞いたところで結末が変わるわけ
ではない
平気な顔をし知らぬフリを通した
千佳「…」
亘「何かあった?」
千佳「ううん、もうすぐ文化祭だなって
私のクラス、お化け屋敷やるんだ」
亘「へぇ~」
千佳「私は裏方の仕事だけど良かったら
遊びに来てね」
亘「うんっ、必ず行くよ」
千佳「…」
互いの肌に触れたい、強く抱き合いたい
だけど今日は乗る人が少なく
それは出来なかった
千佳「…」
亘「…千佳、あのさ…」
千佳「…!?」
亘「俺、千佳に話さなきゃいけない事が
あって…」
千佳「私に、話し…」
亘「…」
千佳「…っ」