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痴漢電車

第3章 身勝手な言い分



亘「じゃあ今日の授業はここまで」

日直「起立、礼」

千佳「…」

亘「…」


何か言われるかと思ったが何も言わず
千佳の顔を見る事なく亘は
去っていった


千佳「…何なのよ…」

恭子「ちょっと千佳、大丈夫なの?」

千佳「えっ?」

恭子「ボーッとしちゃって、もしかして
今日も…」

千佳「ううん、電車の乗る時間変えたら
もう現れなくなったから」

恭子「本当に?」

千佳「うんっ、だから大丈夫」

恭子「…」

千佳「ごめん、私ちょっとトイレ…」

恭子「あ、千佳」

千佳「…」


大丈夫なんて嘘
現れなくなったなんて嘘
友達でも、逆に友達だから言えなかった


自分を痴漢してたのが先生なんて
月島亘だったなんて
言えない…


千佳「…」


言えるわけがなかった…


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