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それは母が痴漢のニュースを見た時…


母『百合は大丈夫？大学の行き帰りとか
満員でしょう？』

百合『あ…』


あの時、姉は何か言いたそうだった
だけどそれを俺が…


尚輝『心配する事ないって、姉貴を痴漢
する奴なんかいないよ』


そう言って姉の言葉を遮ってしまった
だけどもし話しを遮らなかった
話しを聞いていたら
今も姉は…


尚輝「…違う、そんな…そんなわけない
俺は…俺は悪くない…」


姉が自殺したのは全部、月島亘のせいと
今日まで今の今までずっと自分に
そう言い聞かせてきた
じゃないと…


尚輝「違う、違う、違う…」


尚輝は正気を保てなかったから…


尚輝「違う、ちが…」


だけどそれが少しずつ壊れ始めまた一人
痴漢が原因で悩み苦しむ人が
増えてしまった