テキストサイズ

こじらせた初恋

第18章 未来へ

智 side







翔くんは俺に体重をかけてきて、つぶそうとしてくる。



智「く”る”し”い”-」



翔「今まで待たされたんだから言わせろよー!」



智「す”ひ”は”せ”ん”-」



翔くんの腕をタップしてギブギブと合図をする。



翔くんは俺の上からどいて笑い合った。



ネチネチ攻撃は止まらなかったけど。







しばらくしておばさんが帰ってきて、晩ごはんをごちそうになった。



久しぶりに食べたおばさんの料理は相変わらずおいしかった。



おばさんは俺らが昔みたいに仲良くしてる様子を見て安心してた。



本当はもっと深い仲になっちゃったけど。



まだ言えないけど、いつかちゃんと言わなきゃ。







お土産をもらって帰路を辿る。



送ってくれると隣に歩く俺の恋人。



智「俺んち来てよまた」



翔くんの左手の人差し指をギュッと握って離した。



嬉しそうに翔くんはコチラを見る。



翔「言われなくても」



明日行っちゃうもんねーって手を握ってきた。



智「わわわ。人に見られちゃうよ」



翔「誰もいないから大丈夫」



子供のようにブンブン手を振り回す。



腕がグイってなって痛かったけど言わなかった。



嬉しかったから。



そういえば手は繋いでなかったな。



指と指の間から体温を通じて心も通じているような。



そんな温かな気持ちだった。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ