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忘れられない人

第2章 知りたくなかったよ…

翔さんはかっこいいから、彼女がいないわけないのに、私は勝手にいないと思いこんでた。


だから、付き合ってる人がいるってわかって、すっごくショックだったの…。簡単には忘れられないほど、あなたのことが大好きだった…。


出会ってそんなにたってないけど、優しく話しかけてくれた時から、翔さんのことが好きになってた。


つらいけど…彼女がいるってわかった以上、諦めなくちゃいけない…。。。


顔を合わせると、さらに好きな気持ちが大きくなるから、バイト先に翔さんが来たら、わざと違う場所に行って、会わないようにした。


そんなことを繰り返してたある日、専門学校のお昼ごはんの時、同じクラスの舷都(けんと)くんが話しかけてきた。


「 しほちゃんを少しの間借りてもいいかな…?」


「「どうぞどうぞ〜」」


友達が声をそろえて言った。



舷都くんと一緒に、学校の近くにある公園に行った。


「急に呼び出してごめん…」


『ううん。大丈夫だよー。でもどうしたの?』



舷都くんは私の前に手を差し出した。





その手の中には…






1枚の紙…





「よかったら、俺とメールしてくれない?」



…えっ…?




私が舷都くんと…?



舷都くんはクラスで1番かっこいいから、モテモテ。いつも周りには女の子たちがいっぱいいるもん。


そんな舷都くんが私とアドレス交換したいなんて思ってくれるなんてびっくりだよ…。



「気が向いたらメールしてくれると嬉しいな」


『うん。わかった〜』



教室に戻ると…



「何の話だったの?」


「なんて言われたの?」


「もしかして…告白?」


友達がいろいろなことを聞いてきた。




『メールをしたいって言われただけだよー』



「え〜!絶対告白だと思ってたのに〜!」




舷都くんが私に告白なんてありえないよ…。




あんなにモテてるんだもん…。



舷都くんはきっと、モデルさんみたいにキレイな人が好きなタイプだと思う。




その日の夜、舷都くんにメールした。

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