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うちの社長が酷すぎる!

第2章 新しい会社で

希崎誠也とは。

前の私のカレシで…ヘタレ。

そのヘタレさが嫌になったってのも別れた理由にあるんだけどね…
いざラブホテルってときに「ごめん、緊張で胃が痛い」とか言い出して逃げて胃に穴開いたってメール来て……

それが1回なら笑いで済まされたけどそれが4回続いて…もう冷めた。

「…あー…今カレとはどう?」
ぎこちない笑みで話しかけられる。
「…順調、だけど。そっちは?」
そう言うと誠也は照れたように左手を見せた。

「………は!?結婚したの!?」
「あ、あぁ……ちょっと前に」
うそ…
あのヘタレ誠也に嫁ができたなんて。
それに、私より先に幸せになってる。

「………、そう」
それが悔しくて、私は下を向いた。

だって実際に雄飛とはまだシてないし私もまだだし…
とてもじゃないけど結婚まで行くと思ってなかった。

誠也は左手を降ろして自然な笑顔で微笑んだ。
「まぁ……そっちも順調なら良かった。あ、あと止めてくれてありがとな」
「…まぁ、それは……勝手に体が動いただけだし。」
これは本当のこと。
それを言うと誠也は楽しそうに声を上げて笑った。
「っはは!稀乃は変わんねーな!!」
「な、なにそれ……」

なんか今日笑われること多くない…?
ちょっとムッ。

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