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幸せの欠片 *超* 番外編

第3章 お墓参り



かずが言うには、最低5時間ぐっすり眠ればその失った生気はほぼ戻るらしい

年齢やその人の潜在的な力にも関係はあるらしいけれど


…それにしても、見ているだけなら身体が透けてもいないかずに触れないのも不思議な感じだ

せめて透けてたら、諦めも付くのに

思わずかずを抱き寄せようと手を回し、敢えなくその身体を素通りして


「…本当、懲りないね」

かずに笑われてしまったのは言うまでもない


****


「何か変な感じ」

墓石に花を手向けて拝む俺の隣で、かずが何とも言えない顔をしている

「やっぱり?」

「そりゃそうでしょ。だって俺はここにいるのに何に向けて拝むのよ…」

確かに
…いや、そうなんだけど

「じゃあ、かずを拝もうか?」

くるりと振り返ってかずに向けて手を合わせてやる

さすがにこれだけ時間が経てば嫌でも慣れてきて、冗談を言う余裕も出てきた

「あはは。それいいかも」

いいんだ

それはそれで俺が微妙なんだけど

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