幸せの欠片 *超* 番外編
第2章 真夜中の訪問者
突然、部屋の蛍光灯がバチバチと音を立ててチカチカと点滅を始めた
なんだ?
球切れ?…いや、でもまだ替えてから1ヶ月も立ってないからそれはないはず
だってちょっと奮発してLEDの高いやつを付けたし
これで球切れならクレームものだ
停電…にしても外は風ひとつ吹いてないし、窓の外の灯りに何も変化はない
「なんだ…?」
怠い身体を起こし、未だ点滅を繰り返すそれに手を伸ばした瞬間
「うわ…っ!」
一瞬で点滅していた電気が消えて、部屋が真っ暗になった
カーテンが開いてるから、かろうじて視界は確保出来てはいるけど
はっきり見える訳じゃないから、せめてキッチンの灯りを付けた方が良さそうだ
なんなんだよ!
せっかくかずを思い出したまま眠ろうと思ってたのに
夢の中ででも、会えたらと思ってたのに
感傷的な気分が一気に吹っ飛んだじゃないか
「あれ?」
足が動かない
キッチンの灯りを付けたいのに、何故か足の裏が貼り付いたように動かなくなった