Everyday Love
第12章 華麗なる逆襲【白黄←青】
「ジャスミンさぁん、この件なんですけど…」
「なんじゃらほい?」
白い後輩は甘えたような声で黄色い彼女に話しかける。狙ってやっているのか、無意識なのか必要以上に距離は近く、俺は思わず視線を机に落とした。
「ラブラブですなぁ」
嫌味たっぷりに緑の同僚がのんびりとした口ぶりでお茶を啜りながら俺を見つめる。
「何が言いたい?」
「ちょっと前までテツの場所には君がいたはずなんだけどなぁ」
極めて穏やかな口調だが少し人を小馬鹿にしたような言い方。それに軽くイラッとしながらも俺は気にしていないという態度を示す。
「そうかい」
「気にしてないって感じだね。本当は気になって気になって仕方がないくせに」
穏やかだった口調が一変し、どこか棘のある言い方に変わった彼に俺は含みのある笑顔で体を向けた。
「少し反論をさせてくれ。別に俺は気になっているわけじゃない。そうやって幸せそうにしているのも今のうちだけだと思っているだけだ。」
回答に感心したのか引いたのか同僚はそれ以上は追求してこず、この話はそれで終わった。