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溺れてみたい

第1章 一


「汚いでしょ?家政婦も皆俺の不潔さが嫌になって、逃げ出したからね」


部屋の奥にあるベッドへ座ると、椎名は私に向かって手招きする。

瞬間、私の頭にはある言葉が浮かんだ。


私の仕事は住人達に奉仕すること――


奉仕って、まさか。


「由来ちゃん、早く来て」

「えっ……」


急かされると、その場から後ずさる。

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