
溺れてみたい
第2章 ニ
「だから違うってば……」
「その前にやっぱり初めては俺が良いな。アイツらから抱かれる前に、1番俺のだってマーキングしとかないと」
強引に捲り上げられるTシャツ。
そうしながら椎名の顔は笑っているが薄気味悪く、何処か闇を感じて私は怖くなった。
「ゃあ……!」
誰も助けてくれない。
分かっているから、余計惨め。
そして、絶望する。
「由来ちゃん、処女?この匂いは処女だよね?」
はぁっはぁっと呼吸を乱しながら両胸を下着の上から揉み回し、胸上をべろべろと舐め上げる。
そんな椎名に抵抗する事なく、顔に悲痛な表情を浮かべた。
「あっ……ぁ……」
