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和也　side








その時みたいにダッシュで逃げればいいのに。



足が思うように動かない。



その刹那……









和「………………離せっ！」



とうとう捕らえられ、カーテンに体を押し付けられる。




顔を挟んでくる手のひらは意外にも優しくて、俺の顔を覗き込んでくる。



キスされそうだったから、バカの唇を手で押さえた。



和「…ここじゃ嫌だ………後で、家……行ってやるから。な？」



精一杯の譲歩だ。



そう言うと驚いた顔をして大きな目を更に見開いた。









雅「…………待てない」






和「ちょ…！……んんんっ」



すぐに両腕を取られカーテンに押し付けられた。



どこにも逃げられないくらい強いキスをされる。



角度を変えては舌を強く吸われる。



キスが終われば俺の体をまさぐり始める。



雅「…和也………和也…」



制服の中に手を入れて好き放題触ってくる。











やっぱりな…



もしかしてこのバカは俺のことをそんなに…



なんて思う日もあった。



でも今日でわかった。



このアホは俺をただの性欲処理にしか思ってないんだ。



俺の気持ちなんてどうだっていい。



自分が気持ちよくなれればそれでいいんだ。