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僕らの歪な経験値

第2章 齧る

翔 side







思い切って大野に触れる、



引き締まったお腹を指でなぞり、手のひらで触れた。



なんだ、やっぱり。



想像通り。特に俺と違う所なんてない。



なのに。



すげー緊張してんのはなんなの?



ドクドクと心臓の音が体中に響いてうるさい!





ジトリ。



大野の体は思ったより湿っていた。



智「ははは。緊張してるみたい。俺も」



大野はいつものへらへらした顔だったけど、その顔が今日はちょっと違うような…



智「男同士ってさ、、、、、どうやってすんの?」



大野の目は俺を捉えて離さなかった。



その目はゆらゆら揺れて、熱っぽさを秘めていた。



その目から目を離せない。



俺はゆっくりと大野の背中に手を伸ばす。



翔「男はここ使うの。わかる?」



大野のお尻をサラっと撫でた。



ふ~~んと、また興味無い様子で返事をしていた。



智「やってみる?」



翔「え!!!!」



智「なによ。そのつもりで家に呼んだんでしょ」



大野は俺の頬に手を添える。



翔「でも………でも………」



その顔はだんだんと俺に顔に近づいてくる。



智「いいよ。興味ある」



大野の唇が俺に唇に重なりそうになった。



キスをされるのかと思った。



俺の顔を覗き込み、ニヤリと笑った。









俺らはその日、実に未熟なセックスをした。








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