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ペンを置いた日

第2章 初めての気持ち

「......泣かないでくれよ。そんなの、ずるい。僕の性格が分かっているのか、そんなことをされたら......僕は断れない」

昔、言われたんだ。

「親父に『女を泣かす奴は、殺人よりも罪が重い』と。だから僕は、その罪を償わなければいけない。だから」

涙を流す少女の頭を撫で、男は言う。

「僕に漫画を絵描かせてくれ」

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