彼女は隠れて変化する
第8章 ファーストキスを俺と?!
打ち上げが終わり――――…カラオケボックスを出たときには夕暮れになっていた
秋の空が心なしか…ダークサイドに落ちた俺を笑っているかのようだ…
「だ…大丈夫?晴馬君?」
「大丈夫な訳――――…ないだろ?」
俺は、カラオケボックスで急遽開催されたBL撮影会の衝撃でグッタリ疲れはてていた
「///生田先輩とかのんちゃん…怖かったね…」
BLを、こよなく愛するあの二人に良いように遊ばれた俺と木頭兄は…あらゆるポーズを何時間もさせられたのだった…
しかも、ハードなのは要求しない…と言いながら…
キスを筆頭に――――…頬寄せや…腰密着…
イキ顔の要求や声の再現…服を着ての上下逆さ抱きつき…疑似69体勢…
と、俺の中の鳥肌はMAXで…最後はマジで拒否っていた気がする
なのに…嫌がる俺を優しく見守る木頭兄の優しい目がいい!!とか、いいなが撮影を続けるあの空間が――――…地獄だった!