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COLOR’S~殺したのは私~

第11章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)③

琥珀が俺の背中に手を回すとしがみつき乳房が俺の胸へ押し付けられる。

痛みを堪えながらも感じようと必死な様子が窺える。

内向的で人の顔色を窺いながら生きてきた琥珀は誰よりも頑張屋の女の子だった。

要領よく一通りのことをこなす朱夏や天才肌の碧海に比べ琥珀は劣っていたが何事にも努力を積み重ねひたむきに頑張る姿を俺は見てきた。

そんな琥珀が今はこんなにも淫らで艶やかであり、この姿を誰にも見せたく独占したくなった。

俺だけの琥珀でいてほしい。

「んッ……んふッ……んふぅんッ……」

まさか俺が琥珀にこんな感情を抱くとは思わず少しばかり戸惑う。

それは朱夏とは同じような全く違うような上手く表現出来ない感情であり恋にも様々な形があるのだと実感した。

俺は琥珀に恋をした。

だからといって朱夏に対する想いが冷めたわけではない。

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