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COLOR’S~殺したのは私~

第12章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)①

一茶を花火大会に誘おうと声を掛けるが、緊張からか口ごもってしまい上手く言葉に出来ず、そんな私に一茶は苛立ち始めた。

一茶の苛立つ態度に限界を感じ私は焦ってしまい、一か八か花火大会に誘った。

人生に於いて私から男性を誘うのは初めての体験だった。

一茶は呆気なくOKしてくれて物心が付いた日から今日までの間、物陰から一茶を見つめていた過去の自分を嘲笑いたくなった。

もしかしたら一茶も私だけを……と思ってしまい
妄想が膨らむ。

朱夏や碧海のように主張が出来ない私は、いつも一茶から距離を置き、三人が遊ぶ様子を窺っていた。

離れている私の視線に気付いた一茶は微笑んでくれたが恥ずかしくなり直ぐに目を反らしていた。

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