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COLOR’S~殺したのは私~

第17章 碧海VS一茶(AOMI SIDE)①

「スゲー似てる」

私を見た男二人の第一声はこんな感じだった。

ここである程度の予想はついた。

朱夏に似ているとでも言いたかったのだろう。

そして私を朱夏と見間違えなかったということは、朱夏がどこに居るか知っているということ。

「朱夏はどこ?」

男の一人が一茶の部屋を見上げると、もう一人の男が「バカッ」と一茶の部屋を見ている男を罵った。

私に言わせれば、どっちもどっちである。

朱夏が一茶の部屋に居る。

二人きりなのか?

琥珀は花火大会の後は友人の家に泊まると言っていたから帰ってこないだろう。

たかが一泊なのに大荷物を持って花火大会に出向く様を見掛けているし何より琥珀は嘘をつけない。

……胸騒ぎがする。

朱夏は私と琥珀を裏切ろうとしている。

馬鹿のくせに抜け駆けか。

笑わせるな。

一茶の部屋に行こうとする私を男二人が制した。

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