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COLOR’S~殺したのは私~

第31章 朱夏VS一茶(SHUKA SIDE)⑤

花火大会当日は仕事を休めなかった。

しかしそれが一茶の心を揺さぶる材料のひとつになる。

碧海の助言通り、私は一茶を焦らし続けた。

誘い全てに応じることはしなかった。

誘いを断り不安に感じている一茶の様に愛されていると感じた。

そして男の気配も感じさせるように仕向けた。

「ごめん!お待たせ!」

以前から私に好意を持っていた同僚の向井博巳と付き合いを始めた。

博巳は昨年、ヨリを戻した彼女と入籍した。

不倫関係になるが、利害関係が一致している。

博巳は私を忘れられなく、私は誰でもいいから男の影を一茶にチラつかせたい。

仕事が22時に終わり、職場から少し離れた所で待っている博巳の元へ向かった。

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