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COLOR’S~殺したのは私~

第31章 朱夏VS一茶(SHUKA SIDE)⑤

今だって一茶と碧海のことを信じられなく、琥珀のことだって許せないでいる。

私はこんなにも我慢している。

「俺を一番想っていてくれているのも
碧海かもしれない」
「待って!」

それだけは譲れない。

一茶を誰よりも想っているのは私。

琥珀は男をたぶらかしたいだけの淫乱女。

碧海はうちら三姉妹の中で一番に君臨したいだけ。

一茶なんてオモチャ程度にしか思われていない。

盗られたオモチャを取り返したいだけ。

「一茶を好きなのは私だけだよ……」

一茶に分かってほしい。

一茶を一途に想っているのは私だけだと。

「俺も朱夏が好きだよ」

泣き崩れた私に一茶は唇を重ねる。

当然ながら「朱夏だけ」とは言ってくれなかった。

でもいつか一茶に「朱夏だけが好き」だと思ってもらいたい。

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