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COLOR’S~殺したのは私~

第6章 一茶VS朱夏(ISSA SIDE)③

「何なの?何がしたいの?」

キスどころの騒ぎではない。

朱夏に問い詰められ何がしたいのか分からなくなり自分を見失いつつある。

先程までの勢いはどこへやら俺はすっかり怖じ気づいてしまった。

そして未だ仰向け状態の俺は朱夏の脇の下に手を入れたまま一緒に起き上がった。

「意気地なし」

そう言われて当然だ。

「ごめん……」

互いに立ち尽くしているまま向かい合い無言が続く。

こんなはずじゃなかった。

たった一度きりのSEXの経験が俺に浅はかで見当違いの自信を持たせ最終的に失脚させた。

朱夏を傷付けないつもりのギリギリの真実も結果として落胆させることになってしまった。

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