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COLOR’S~殺したのは私~

第52章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)⑨

『ぁあん……一茶くんッ……一茶くぅんッ』
『ハァッ……ハァッ……沙羅ッ……沙羅ぁッ……』

同時にベッドが浪人生側の部屋の壁に『ゴンゴン』と当たる音も聞こえた。

起き上がろうとしたが腰が抜けてしまったようだ。

泣きじゃくる私を浪人生が包み込むように抱き締めた。

「離して!離してぇ!一茶の所に行かせて!」

しかし身体が動かない。

碧海じゃなかったんだ。

一茶は自ら浮気をしていたんだ。

沙羅……どこの女?

「行かせない。行かせてたまるか」

私を抱き寄せる浪人生の手により一層力が入る。

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