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COLOR’S~殺したのは私~

第56章 一茶VS朱夏(ISSA SIDE)④

ガソリンスタンドから帰ってきた父親と二言三言会話を交わし「朱夏ちゃん、後は頼むわね~」と母親が俺と朱夏に告げ、両親は福岡へと行ってしまった。

「二年振りに息子が帰ってきたっていうのに
薄情な親だよな」
「仕方無いよ。青島家の恒例行事だし」

玄関先で両親を見送るとリビングに戻った。

朱夏はソファーに座ると「ふぅ……」といった具合に溜め息をついた。

「一茶……どうして連絡くれなくなっちゃったの?」
「あ……それは……その……」

いきなり核心に迫られ動揺した。

琥珀と結婚の約束をして、それが破談になり、一人寂しく沙羅を思い出していたなんて言えるわけがない。

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