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COLOR’S~殺したのは私~

第56章 一茶VS朱夏(ISSA SIDE)④

「なんてね。一茶が無事に帰ってきてくれたから良しとするよ」
「あ……うん……」

良かった……

朱夏と碧海には琥珀との成り行きを知ってほしくはない。

「待ってたよ……一茶……」

ソファーの隣に座る俺の手を朱夏が握る。

俺を待っていてくれる女が居た。

嬉しかった。

こんな俺なんかを待っていてくれて。

だからといって掌を返すように朱夏を受け入れられない。

それこそ俺は最低人間になってしまう。

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