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お医者さんは何でも知ってるっ

第3章 ③

コンコンコン


名前を呼ばれ、お母さんが扉をノックして入った。


釣られて下を向いて入る。



「お願いします~」


お母さんは挨拶したけど、私は何も言わなかった。




入って正面に白衣を着た男の人。

女医よりは頼もしく感じるけれど、やはり戸惑いが生じる。




『遅くなってごめんなさいね』


先生が世界中から注目されている医師だ というのは既に知っていたから、


"私の番が来るまでの間に緊急オペに呼ばれた"

という先生の遅れた理由は充分納得できた。


確かに小1時間は待ったと思う。




「いえいえそんな、全然大丈夫です~」


お母さんが大袈裟に手を振った。





『あの~、結果見たんですけどね、大丈夫でしたよ。』



先生が開口一番にそう言った。







先生、


"今日は見せない" って



僅かな可能性信じちゃダメですか??




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