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真知子からの招待状

第60章 直也から真知子への招待状

「直也さん!」

「久し振り。面会くらい来いよ」


真知子は何ら変わっていない。


「お元気そうで」

「そんな挨拶は抜きだ。行くぞ」

「行くって……どちらへ?」

「いいから鍵よこせ」


車だけは手放さなかった。


このベンツスポーツクーペだけは

俺にとって思い入れがある代物で

初めて助手席に乗せたのが

当時高校生だった真知子である。

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