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真知子からの招待状

第27章 進藤太一②

「……いいわよ。一千万円くれるなら」

「そんな大金……俺に用意出来るわけ……」

「じゃ、不成立ね。今、落札出来るか
出来ないかの瀬戸際で忙しいのよ」


大切な話をしているというのに

静枝はパソコンの画面を何度もチラチラ見る。


「……一千万円用意するよ」


千鶴と一緒になりたい。


「分かったわ。それまでこれは私が
預かっておくわね」


静枝は離婚届を無造作に掴み

急ぎ足でパソコンへと向かった。

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