テキストサイズ

真知子からの招待状

第7章 二階堂真知子という女①

「ニンジンとピーマン入ってんじゃねーか!」

「嫌なら食べなくて結構です」


平井直也がニンジンとピーマンを避ける。


「パンフレットよこせ。予約しておく」

「しつこい。それより早く食べてください」


焼きそばを食べているテーブルを

わざとらしく拭く。


「二泊三日で予約入れておくからな」

「だから、しつこいってばッ!」

「遅くなったが真知子の修学旅行だ」

「え……」


テーブルを拭く手が止まった。


「俺が知らないとでも思ったか」


ニンジンとピーマンだけを残し

食べ終えている。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ