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ジッパー様

第3章 メスの匂い

「コーヒーのおかわりをどうぞ」


 ハッと我に返ると、メイド店員が私のカップにコーヒーを注いでいた。
 もちろん、目の前でメガネ女が白い手に犯されていることなど見て見ぬふりをしている。


「一体これは……」

「このことについては他言無用でお願いします」

「でもっ……」

「あなたが余計なことをすれば、彼女の命もあなたの命もないですよ?」

「……っ!」


 物騒なことを言うメイド店員を私は睨み付ける。


「私たちが何かをするのではありません、ジッパー様の機嫌を損なえば、どうなるかわからないということです」

「ジッパー様……?」





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