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ジッパー様

第3章 メスの匂い

「この世はとても生きづらいでしょう? だからジッパー様が身も心も乾いた女たちを潤してくれるのです。あなたもジッパー様の愛撫を受ければ、女の悦びを味わえますよ」

「……」


 女の悦び……?
 得体の知れないものにまで手を出してまで?


「あなたはどうしてここへ来たのですか?」

「えっ……」

「外からは全く中が見えない建物を見て、あなたは興味を持った」

「それは営業してないのに人が出入りしてたから、何かあるのかと……」

「その先に何があるのか、刺激を求めたんですね」

「……っ」

「さあ、お客様。そろそろジッパー様がメスの匂いを嗅ぎ付けて現れますよ」

「メスの匂い……?」


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