ジッパー様
第13章 群がる手【進藤side】
「ふふふ……これでまた新たな椅子が誕生したわね」
──なんだ?
オレは……生きている?
あの白い手に殺されたと思ったのに、なぜか今こうして人肌の温もりを感じている。
ああ……柔らかい。温かい。
誰だ、オレの上に乗っているのは──。
「ああん……」
鈴村の声? 違う。匂いが違う。
鈴村はもっと甘い匂いがするんだ。
「え……何このチンポ……ちっさ」
はあっ?
「せっかくその気になったのにガッカリ」
はああああっ?
ガッカリしたのはこっちだよ!!
オレはお前なんか望んでいない!
オレが望んでるのは鈴村だけだ。
どけよ、クソ女! 殺すぞ!!
「キャアアアアッ!」