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ジッパー様

第15章 ジッパー様との戯れ

 きっと前の私だったら、恐怖で逃げ出していた。でも今は違う、彼らを愛しい目で見ていた。


 なんだか、人間みたい……。


 同じ椅子でも、人間のように感情がある。優しかったり、激しかったり、ねっとりじっとり……。それは彼らと戯れなければわからなかった。


「はあはあッ……。次は誰が相手をしてくれるの?」


 私は立ち上がり、周りの椅子を眺める。
 その時、背後から腕を引っ張られ、王様が座るような椅子に座らされた。
 背もたれにはクッションがあり、座り心地がいい。


「……次はあなた? 優しくしてね」


 そう話しかけると、返事をするかのように白い手が優しく私の胸を揉み始めた。


「……んっ……はあっ……」


 優しい触り方が心地良くて、頭がぼおっとしてくる。


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