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ジッパー様

第5章 初めての誘い

 どうやって帰ってきたのだろうか。
 メガネ女やメイド店員がタクシーで運んだのだろうか。
 それともジッパー様が……ううん、もしかしたら今までのは夢だったんじゃないだろうか。あんなことがリアルに起きるなんて信じられない。


 私は起き上がって、ズボンのポケットに手を忍ばせた。


「財布は……ある」


 中を開くと免許証もあった。


「やっぱり夢だったの?」


 右足にも椅子にぶつかった時のアザはなかった。


「疲れてるのかな……」


 ふうっと安堵の息を吐き、ベッドから降りる。
 その時、股の間に違和感があった。自分では触れていない領域を犯された感覚がはっきりと残っていた。


 

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