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ジッパー様

第5章 初めての誘い

「実は昨日、君が喫茶店の中に入っていくのを見かけてね。あそこはずっと営業していないだろう? だからちょっと気になったんだ」

「あっ……」


 見られてた。
 もしかして私があそこで淫らなことをされていたのも全部知ってるんじゃ……。


「もしかしてお金に困ってるのかい?」

「えっ?」

「あの喫茶店で副業しているのなら、別に咎めたりしないから安心してくれていい。こう見えて僕は口が堅いからね」

「……」


 私はポカンとしたまま片桐部長の顔を見上げた。


「鈴村さん、良かったら一緒にご飯食べに行かないかい?」

「えっ……」

「どうせ家に帰っても一人だからね。付き合ってもらえるかな?」


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