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ジッパー様

第5章 初めての誘い

 ホテルのレストラン……。
 これってまさか……。
 ううん、片桐部長はただ食事する相手が欲しいだけ。こんな地味な私を相手にするわけがない。


 それよりも、私はホテルのレストランに着ていく服を持っていない。せっかく誘ってくれた部長に恥をかかせてはいけないし、どうすれば……。


「あら、久しぶりね、ハルカ」

「!?」


 まさかこの声は……と思ったら、メガネ女が廊下に立っていた。


「……なんであんたがここにっ……」

「もちろん用があって来たのよ。このビルにはいろんな会社が入っているでしょ」

「何の用……?」

「あなたには関係ないわよ。それよりも、どう? そろそろ喫茶店が恋しくなってきたんじゃない?」

「!」


 私は慌ててメガネ女の手首を掴み、女子トイレへと入った。


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