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ジッパー様

第6章 意外な繋がり

「ああ、それなら問題ないよ。服は僕が用意するからね」

「えっ?」

「君はそのままでいいんだよ」


 そう耳元で囁く片桐部長にドキッとした。
 てっきり呆れられるかと思ったのに、まさか服を用意してくれていたなんて……恋人でもなんでもないのに、そんなことをしてもらっていいんだろうか。


 私は片桐部長に助手席のドアを開けてもらうと、おずおずと車に乗り込んだ。運転席に座る片桐部長はいつもよりも色っぽい。改めて大人の魅力を感じた。


 どんなレストランなんだろうとドキドキしていると、車はなぜか会社のビルの前で止まった。
 いや、正確には隣の喫茶店の前にだ。


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