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ジッパー様

第7章 忍び寄る手

 快楽の波が押し寄せてくる。


「あぁあっ……! だめっ……もぉ……イクッ……イクぅぅッ……!」


 私の身体はビクビク痙攣すると、くたっと椅子の背に沈み込んだ。


「……ハアッ、ハアッ……」


 こんなの望んでいないのに、また人ではないものにイカされてしまった。
 しかも隣の部屋には片桐部長がいるのに、こんなこと……。


「……あッ……」


 ジッパー様の複数の手がスススッとどこかに消えていく。一瞬、物足りないと感じてしまった。


「……っ……」


 メガネ女には怒りも含めて、聞きたいことが山ほどある。でも今この部屋にいる人間は、どうやら私だけのようだ。
 とその時、背中辺りで何かが動いたような気がした。
 

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