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ジッパー様

第8章 一線を越えた二人

 翌日、私はデパートで初めてスカートを購入した。さすがに恥ずかしいので、足首まであるロングスカートを選んだ。


 自分でもどうかしてると思ってる、ノーパンで出勤するなんて。


 でも昨夜から身体の火照りが収まらないのだ。
 今朝、片桐部長から「スカートを購入してから出勤するように」とメールがあった。
 夢だと思っていた片桐部長とのキスや愛撫は現実に起きていた。


 私は試着室でショーツを脱ぐと、ノーパンになった。


「……っ」


 鏡に写る私の姿は見慣れない光景だった。
 スカートなんて全然似合わない。
 だけど、片桐部長だけは綺麗だと言ってくれた。


 期待に応えたい。
 もっと求められたい……。


「そのまま履いていかれますか?」

「は、はいっ……」


 店員と目を合わせられなくて動揺する。まさか今私がノーパンだなんて思わないだろう。


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