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箱……戎

第1章 プレゼントボックス


その夜は…地獄のようだった…


自分で自分を慰めても――――…



満足などしなかった



父と母の大人の時間は全盛期からしたら短くはなっていたかも知れないが…


熱を覚えた私の体や感覚には…長すぎる…拷問の時間だった



母の雌の喘ぎ声が――――…耳にこびりつき…吐き気に教われる


だが、後から追いかけてくる父の甘く色っぽい声に何度も助けられ――――…その声で…高まりを幸せなものにもできた


飴と鞭――――…

いや…


掃き溜めに鶴――――…



そう――――父の声は…あの女の声を打ち消す清らかな声…


もう、あの女の声は聞きたくない――――…


「お父さん――――…ミキだけの…お父さんになって…」



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