Hello
第50章 りんごくん * 末ズ
Nino
いや、この人が可愛らしいなんてことは周知の事実なんだけど、ここ最近は、最早異常すぎて、俺の手にもおえないんだ。
ほら……今も、リーダーの肩に手を回して顔を近づけてくすくす笑ってる。
なんの話をしてるんだか。
リーダーは、末っ子に甘えられることに弱いから……みてあの顔。
すっげー嬉しそうよ。
そうかと思えば……相葉さんと、二人で額をくっつけあってスマホを見たりしてる。
買い物でもするのか、色違いがどうとかいって、二着買うとかいって、楽しそうになんか選んでる。
相葉さんは、基本誰が相手でもフラットだけど、この人に近づかれるとお兄ちゃんスイッチ入るみたいで、スキンシップが殊更多くなる傾向にあるんだよね。
……で、翔さんだ。
これこそ罪作りな最たる例。
あの人分かってやってたら、悪魔よ?
見てよ、あの人が隣に座っただけなのに、あの翔さんのでれっでれな顔。
不仲だ不仲だ言われてた過去はどこへ?
まぁ、あれももともとは、翔さんが自分の想いがばれないように勝手に壁をつくってたから、なんだけどね。
今や、その壁は崩壊してしまってるから、行き来し放題だよ。
ほら、すこし肩に触れられただけで、翔さんてば飛び上がってる。
……あの人も気づけっつの。
「……潤くん」
「……ん?」
ゲームを中断して、小さく呼びかけた。