Hello
第55章 Be as you are * バンビズ
Sho
優しく体を包まれる感覚に、ぼんやり目を開くと、ふわりと唇が重なった。
あれ……
「……俺……とんでた?……」
すると、潤は、今度は俺のこめかみにひとつキスをおとした。
そうして、心配そうな瞳になる。
「少しね。大丈夫?」
「ん……」
そっと頭を撫でられ、その心地よさに目を細めた。
久々に、真っ最中に意識がおちたみたいだ。
なんか、めのまえ真っ白になった気がするもんなぁ……。
そっと身じろぐと、体の奥には、いまだ彼の熱いものが感じられる。
何度か出したはずなのに、少しも勢いが萎えることもなく、みっちりと埋まっているそれは、まだまだ元気そうで。
俺は思わず苦笑した。
「……元気だな、おまえ」
「……そりゃぁ、若いもん」
潤は、ふふと笑って俺の頬にキスをした。
体全部で覆い被さり、俺を抱きしめてくる温かさに、俺は腕をあげてその裸の背に指を這わせた。
汗ばんだ背中は広くて……熱くて。
「あ……ねぇ、翔くん。みて?」
潤に促され、俺は潤が手にしたスマホの画面に目をやった。
それは、時計を表示していて。
23時59分57秒
「……?」
「3、2、1……」
潤のカウントダウンとともにゼロになった瞬間、画面は派手な装飾と。
翔、happybirthdayと表示された。