Hello
第63章 可愛い人は④*山
Sato
じっと卓上カレンダーをみている翔くんに気づいて、ぴんときた。
自慢じゃないけど、俺の第六感ってすごいんだぞ。
8月のこの時期。
俺の地元のお祭りがある。
4年目ともなれば、最早ひとつのイベントだよね。
2人でお忍びで行ったけど。
1年目、2年目は俺が浴衣着たでしょ。
去年は、翔くんが、ショウコになったでしょ。
俺は頭で指折り数える。
これってさ、順番通りにいけばショウコじゃね?
俺は翔くんのなで肩をじっと見つめた。
可愛かったんだよなぁ、赤い浴衣がよく似合って。
俺のリードのチュウをうけるショウコは、うっとりした瞳をしてて、めちゃめちゃ可愛かったんだ。
……やべ
考えたら下半身がモゾモゾしてきた俺は、膝をすりあわす。
よし、決めた。
今年もショウコになってもらおう。
翔くんのお友達の美容師さんに連絡しなくちゃ。
俺は、スマホを手にした。