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第22章 付き人たちのもぐもぐTIME




ソウ  「はい。かんぱーい!!」

ダイゴ 「え、なににですか?」

ソウ  「え、これお祝いの会なんでしょ」

ダイゴ 「だから、なんの?」

ソウ  「ミヤさんたちが元サヤに戻れた」

ダイゴ 「…そうなんですか?」


ダイゴが笑いをこらえて、ミヤを見る。
複雑な顔をして黙っているミヤ。


ミヤ  「…私は呼ばれたから来ただけてす」

ソウ  「またまたー!付き人同士仲良くしましょーよー!」

フウマ 「……おまえ、もう酔っぱらったのか?」

ダイゴ 「あ、フウマさん」


ミヤ 怪訝な顔。
少し遅れてきたフウマは、優雅な物腰で一礼してみせた。


フウマ 「初めまして。ショウ様についてますフウマ、と申します」

ミヤ  「……初めまして」

ソウ  「フウマー!ミヤさんが羨ましいよー!」

フウマ 「うるせぇな」

ソウ  「だってー。主人が女だなんて、超ラッキーじゃん!」

フウマ 「誰もがそんなお前みたいな下心を持っていると思うなよ」

ミヤ  「……下心」
 
フウマ 「(ぽつりと返すミヤにあわてて言い訳)あっ!いや、ミヤさんのことじゃないっす!こいつ、主人であるジュン様に道ならぬ恋をしてて!」

ミヤ  「……」

ソウ  「そーなんですー!でも、ジュン様は、サトコ様にゾッコンだし。何よりノーマルなんですー!」

ミヤ  「………(お相手がサトコ様という時点で決してノーマルとはいえないと思うが。黙っておこうと思うミヤ)」

フウマ 「もうあきらめたら?ジュン様には見込みないぜ?」

ソウ  「そーゆーフウマだって、ショウ様に惚れてんじゃん!」

フウマ 「俺はいーの。叶わぬ恋でも十分幸せ」


すましているフウマと、キャンキャン噛みつくソウ。
ダイゴは、面白そうにそんな二人を見て、グラスをかたむけている。
 

ダイゴ 「……いつものことですので。お気になさらず」

ミヤ  「……はい」


ソウもフウマも主人に恋してるなんて!と、ミヤは驚きを隠せない。

その主人たちは、サトコ様にベタぼれなんだろう?なんだか……気の毒だ、とミヤはこっそり嘆息する

これで、こいつもマサキ様が好きだったらびっくりするな、と ダイゴをチラ見するミヤに気づき、ダイゴは、くすりと笑った。

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