テキストサイズ

Hello

第22章 付き人たちのもぐもぐTIME

ダイゴ  「何ですか?」

ミヤ   「……いえ、なにも」

ダイゴ  「僕は、マサキ様に恋などしてませんよ」

ミヤ   「……」(なんでばれたんだろう……と思うミヤ)

ダイゴ  「まあ……しいていうならば、僕ならミヤさんを選びますね」

ミヤ   「え?!」



ダイゴは、くすくすといたずらっぽく笑った。


ダイゴ  「でも、主人と同じ人を好きになってはさすがにまずいので。僕のなかにおさめておきます」

ソウ   「なあにー?ダイゴは、ミヤさんが好きなのー?」

ダイゴ  「もしも好きになるなら、ミヤさんを選ぶよってだけです。ほら、ちょっと。すでに出来上がりすぎですよ、ソウさん」

ソウ   「(くてくてになりながら)んー…ジュン様ー!俺は、ジュン様が好きだあ!」

フウマ  「分かった分かった。ちょっと落ち着け。てか、寝ろ」

ソウ   「やだぁ……みんな冷たい」

ダイゴ  「ソウさん、はい枕」

フウマ  「ほら、ここに寝ろ」


手慣れたやり取りで強引に寝かされるソウ。
ミヤは、そんな、三人をじーっと見つめて黙ってる。

ダイゴ  「……ここは、叶わぬ恋の思いの捌け口みたいな場なんです」

フウマ  「これで、みんな明日からも主人の前で笑えるならたやすいものだから」

ミヤ   「……」

ダイゴ  「大切にしてくださいね。ミヤさんの恋心。そのお相手が、どんな方であれ、通じあった心は、そう簡単に捨てたらダメです」

ミヤ   「……はい」

こくりと頷いて、二人の笑顔を見つめて、ミヤは、ふわりと、笑った。

フウマ  「お。いい顔」

ダイゴ  「……マサキ様、趣味がいいなあ」

ミヤ   「からかうのはやめてくださいよ……」

ソウ   「……んー…ジュン……」



櫻の国滞在最後の夜。

主人たちの食事会とは別室で行われてる、付き人たちの部屋の宴は。こんな感じ。


Fin.

ストーリーメニュー

TOPTOPへ