僕のまーくん。
第11章 それぞれの誤解
潤くんが何を言いたいか分からないから怖い。
「オレは、むしろ逆なんじゃね?って思った」
「逆?」
「櫻井先輩は、むしろニノが好きなんじゃねーかって!」
「はっ?……えっ?!」
「分かんねーけど。オレの勘!」
いや、いや、潤くんの勘はよく当たるほうだ。
嘘でしょ?
ちょっと、待って。
僕、男だし。
「相葉先輩もニノも男じゃん!」
…………⁉
「えっ?今、声に出てた?」
「うん。普通に!」
ヤバい!なんで?嘘だろ……
まーくんじゃなくて、あの人の好きな人が僕~?!
……んなわけない…………いや、あるかも……?
考えてみりゃ、今日の会った時からの行動、確かに怪しいよなぁ。
すげぇ、ニコニコ笑ってるし(前はニヤニヤしてると思ったけど……)、やたら、くっついてくるし……
まーくんの事、取られないように警戒されてるんじゃないかと思ってたけど……違うの?
「さっきの罰ゲームだってさ、
ニノの好きな奴聞きたくて、
やらされたんじゃねーかって
思ってたわ」
……はい?
もし、もし……仮にそうだとしたら……
まーくんは、知ってるの?
櫻井先輩の事……
だって、いつも一緒にいる友達だし。
そんな、話はしないのかな?
ってかさ、潤くんの思い違いかもしれないし!
分かんないよ!
変な事聞いちゃったなぁ……もう。
この後も、まだ遊ぶってのにさ……
なんか、疲れちゃったよ。
まーくん。早く来てよ。
僕、なんだか色々パニックだよ~(泣)
「ニノ?そんな考えんな!」
ん?
「ニノは相葉先輩の事だけ、考えときゃいいんだよ!じゃなきゃ、疲れっぞ!」
……潤くん……優しいね。
潤くんの彼女は、幸せだろうな。きっと。
あっ、そうだ潤くんのさっき言ってた櫻井先輩の顔も好みって本当なのかな?
「ねぇ、潤くんのさっき言ってた発言、あれ全部嘘なの?」
ニタリと微笑む潤くんの顔が。
イタズラなのか、本気なのか、分からない。
「櫻井先輩の顔が好みってやつ?」
「うん。」
「結構マジよ」
マジなの?!
びっくりしたわぁ……
本当に人って分からないね。