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僕のまーくん。

第12章 翔ちゃんの気持ち



Sside


今日を、楽しみにしてた。


正直、恋愛の対象が「男」に向いたのなんて、生まれて初めての事だった。


相葉くんの、幼なじみという。


あの子……。


ふわふわした黒髪、


相葉くんと話す時だけ限定のあの上目遣いの、可愛い笑顔。


女の子みたいな華奢な細い身体。


男を感じさせない、白いキレイな肌。


あの子の全部に、見かける度にすごい引き付けられていった。


この感情が何なのか、


気付いたのは


夏休みに入るちょうど前だった。


朝、たまたま前を歩いていたふたり。


左側にいる相葉くんに、ちょっと寄り添うように


歩いていたあの子の、相葉くんを見上げながら


笑う顔にドキンと胸が踊った。


すごい可愛かった。


女の子よりも、可愛いなんて……正直思った。


横に普通に、並んで歩いてる相葉くんが、羨ましく思ったんだ。


……可笑しいか?


これって、好きなんじゃねーか?


そっからが、もう……学校のどっかで会えないかよく目で探すようになった。


相葉くんといれば、帰りは大体靴箱の所で会えた。


恥ずかしそうに相葉くんを待ってる姿に正直、可愛いすぎて萌えた。


主人をいつまでも待つ、健気なワンコにみえた。


可愛いすぎだろ……二宮くん。




……夏休み、入って全然会えなくなって、毎日ずっと考えてるオレは……


ついに、いてもたっても居られず相葉くんちに行った。


思いきって、ぶっちゃけてから、今日に至るわけで……


相葉くんが、作ってくれたこのせっかくのチャンス!!←ほぼ、強引だったけど……


絶対、逃すもんかと意気込んだオレは


二宮くんと、仲良くお近づきになるために、気合いを入れて来たんだった。



ただ。



前から思ってたけど、



相葉くんと話す時に見せるあの屈託のない、



天使のような笑顔を向けられた事はまだない。



人見知りするって相葉くんが言ってたっけ。



そんな可愛いすぎる二宮くんに、今日は



オレという人間を少しでも知ってもらおうと。


それで、まずはあの笑顔をオレにも向けてもらえたらって。


欲しいものは、必ず手に入れる!

 
昔からこの性格は変わらない。


二宮くんが、欲しくてたまらない……














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