僕のまーくん。
第12章 翔ちゃんの気持ち
思わず、舌打ちしちゃったじゃね~か。
そこまで言われりゃ、俺だって、ニノ推ししすぎても、変に思われるし……
「……んじゃ、松潤!行けッ!」
智くんにつられて、松潤なんて呼んでしまったわ。
あ~くそっ!
天使ちゃんの、本音が聞けたチャンスがぁっ!
相葉くんめ!
俺の気持ちを知ってるんだから、少しは手伝ってくれよな。もうっ!
こんな時にも、しっかり「幼なじみニノちゃん」の保護者の仕事ぶりを発揮してきやがってぇ~
心の声が漏れそうになるのをやっと押さえながら、
松潤の、なんだか、溜めた感じの罰ゲームの告白を聞いた。
「オレ~~?オレはですねぇ~~~🎵」
君の好きな人には、正直何にも興味ないんですよっ!早く、言えよ。そんな勿体ぶらずによ。
「ニノ❤」
…………はっ?
俺の意中の愛しのニノちゃんの名前、呼んだ?
はい?
はいぃ~~い⁉
指差されてる、天使のニノちゃんもびっくりしてる。
「なんで?……僕?」
疑問系だ。そりゃ、そうだ。
もちろん、横にいた保護者さんも、あんぐりと開いた口が……塞がって……ない。
なんで、ニノ⁉
それまで、全く気にも止めてなかった松潤が……
一気に俺の中にグイグイ入り込んできた感覚……
アナタライバルデスカ?
頭……混乱……中……
「だって、ニノ超可愛いしっ❤わんこ🐶みたいなんだもんなぁっっ」
「ね?先輩達も、思いません?!ニノ、超可愛いでしょッ?!」
…………。
ワンコ?……ニノワンコ?
た、確かに萌える!萌えるんだけど……
いやいや、ちょっと。
そういう意味?どういう意味?
見ると、ニノの顔をグリグリと愛でるように、触ってやがる……
訳わからん、このイケメンに次の瞬間。
とんでもない爆弾を投下された。
「オレ、男もいけるんです❤」
は⁉
今、なんと?
「だから、ニノも大好きだけど……先輩の顔も、好みですよっ❤」
………。
こいつ、ヤバい。
ニノが天使なら、こいつは小悪魔だ。
見えた。今見えたぞ!ツノと尻尾が!
「……マジかよぉ~」
「ニノッ!行くぞ❤」
「うん!潤くん❤」
天使と小悪魔がふたり、俺達を残して
行ってしまった