
僕のまーくん。
第13章 スマホ事件
「まーくん、ありがと❤」
って言ってかずくんは、クリームを受け取り
自分で前を塗り始めた。
………………………………。
そのかずくんを、真横で眺めてる僕に
「まーくん、そんな見られてたら、
なんか恥ずかしい……」
ちょっと、頬を赤くしながらかずくんが言う
いや、でも見てしまう。
ってか、勿体ないからずっと見てたい。
な~んて。
そんな事を思いながら、かずくんしか見えてなかった僕は。
ふと、誰かの視線を感じたような気がして、
そっちに目を向けた。
ちょっと離れた所から
こっちを突っ立ったまんま見てる
翔ちゃんと目が合った。
「翔ちゃん!」
思わず、呼んだ僕……
かずくんも、下を向いてた顔を持ち上げて
僕の目の先にいる翔ちゃんを見た
…………おーい、翔ちゃん?
呼ばれても、固まってる翔ちゃん。
海水が、いい感じに滴って……
イケメンぶりが際わってますよ?
何にも言わない翔ちゃんをおかしく思ったのか
かずくんが、
「……先輩、どしたんですか?」
って聞いてた。
かずくんの言葉に、ハッとした翔ちゃん。
……今、完全にどっか行ってましたよね?
もしかして、翔ちゃんッ!
翔ちゃんの顔を良く見ると、
ちょっと赤くなってるし……
かずくんの、この姿に反応してるのか?
くそぉ!!
だから、この姿はダメ!NG!だったんだよぉっ
あ~翔ちゃんのあの顔……
ダメだ。
完全に、落ちちゃってる。
目の前のかずくんの姿に……
